第8章 実現化方策の検討
1 住民参加によるまちづくりの推進
(1)現況と課題
ア 住民参加の意義
過疎化する集落の維持形成や新たな産業おこしを担う人材の育成あるいは土地の流動化促進など、本町での「まちづくり」は、住民の協力なしでは実施が困難であり、住民のまちづくりへの参加、協力が必要不可欠である。
また、一部地域の建て直しが厳しい状況にある本町において、地域の活性化を図るためには、住民の知恵や技などを結集して取り組む必要がある。
さらに、町内に居住する人はもとより、いずれは島に戻る都市部への転出を余儀なくされる人々が、本町を「ふるさと」として愛着と誇りを持ち続けるためには、住民の主体的なまちづくり活動への参加などを通して、住民相互の交流を進める必要がある。
イ 住民の「まちづくり」への関心の状況
意識調査結果では、区や班の活動への参加は、積極的に参加すると回答した人の割合が6割を超え、男性、女性ともに6割以上となっている。特に、地域の中核的な担い手である40歳代において高い回答を得た。
参加したい活動は、文化・教養活動、環境美化活動が20%を超え、10%台はレクリエーション活動、スポーツ活動、防犯・防災などの活動となっている。行政への参加や協力は9.1%であるものの、都市部に比べ必ずしも低い数値であるとはいえず、行政からの「まちづくり」への参加の仕組みや機会の提供によって、まちづくりへの参加、関心が増すものと想定される