広島県における離島は、瀬戸内海の中央部にあり、最も瀬戸内らしい環境・景観を有している。将来的にもこのような環境の保全を基調としながら、健康・保養基地の整備、生活文化の振興、海洋に関係する産業の開発などの分野で島しょ間のみならず本土沿岸都市との連携によって、新しい瀬戸内文化圏形成の主役を担っていくことが期待されている。
その中にあって、本町を含む上大崎群島地域は、安芸灘諸島の東部にあり、本町の他に大崎町、木江町の3町で構成される。
上大崎群島では、この3町が一体となった定住条件の整備が基本的なまちづくりのテーマとなっているが、具体的には、商業・サービス業や教育・文化などの都市的機能の充実、大崎火力発電所やリゾートの整備などによる新しい産業の育成を進め、活力ある自立生活圏の確保が目標であるとされている(広島県離島振興計画)。
県内離島としての役割は、特に観光の分野において、新広島空港との近接性、山陽自動車道や山陽新幹線からのアクセスの良さなどを背景とした海洋レクリェーションを中心とするリゾート開発の面で期待されており、他の島しょ地域と連携した広域的観光ルート設定に向けての施策展開が進められている。