○まちづくり観光が必要
観光なる言葉には「地域の光を観る」と「地域の光を示す」意味が含まれる。「地域観光(地域文化観光)」への対応は、「優れて地域の生活文化の発信」がポイントとなるので、『個性的なまちづくり』と一体となった展開を前提に考えねばならない。特に、突出資源のない地域は「まちの個性化と観光の合わせ技」、すなわち、『まちづくりからの観光』が必要である。
また、これから台頭してくると思われる二一ズは次のように集約される。
○自然志向
脱都会志向に伴い、自然のなかに身を置き、自分をみつめたり、自分で物事を行う志向が強まるとともに、地球環境問題を含めて“自然をめでる”志向が強まる。
○健康志向
社会人として自らも健康管理の問題が間われ、食生活を含めて、「体にいいこと」への関心が高まる。
○文化志向
知的欲求も含め、観光レクリエーション分野でも、単にみるだけでなく、学んだり、その地域を深く知ろうとしたり、文化・学習的欲求が高まる。
○リゾート志向
余暇時間の増大とともに、のんぴりとくつろぐリゾートや繰り返し訪れるレクリエーションなどの活動が高まる。
イ玄海諸島周辺の観光市場
玄海諸島の対岸の本土側には、図表32のとおり、観光需要が集中している。
また、図表33のとおり、現在の玄海諸島への観光入込客数は、全体で約7万人、主として釣り、キャンプ、それに料理を楽しみに訪れる、といった目的が大半である。
すなわち、玄海諸島周辺こは膨大な観光需要が存在しており、東松浦半島(1市3町十玄海町)の観光消費額だけをみても約200億円の市場規模となっている。
玄海諸島は唐津周辺から博多周辺までは十分に近場市場としてみることができ、この市場は今後ともさらに増大していくことが見通される。
ウ玄海諸島おける観光展開の可能性
先にみたような志向変化と島観光、とりわけ玄海諸島とを対応させたとき、今後の観光二一ズに十分対応できる資質を潜在的には有していると評価される。
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