3島別の特性と振興の課題
(1)唐津市における離島の概況
ア立地・沿革
唐津市は佐賀県の西北部に位置し、玄界灘に面した県内第二の都市である。
唐津市の歴史は古く先土器時代にさかのぼる。“唐津”の名は古く、“唐(韓国、中国)”に渡る“津(みなと)”からきているといわれる。文禄元年(1592年)の豊臣秀吉の朝鮮出兵後に重要拠点として脚光を浴び、以後、寺沢氏が唐津城を築いて以来城下町として今日の商業、文化都市の基礎が形成された。
イ人口・産業特性
平成7年国勢調査で、人口は79,575人、世帯は25,925、人口は平成2年に比べて368人の微増、世帯数も1,428世帯が増加している。老年人口比率は16.7%と年々高齢化が進行している。
産業別就業者数37,536人では第3次産業の比率が高く(64.7%)、次いで第2次産業(24.8%)、第3次産業(10.5%)の順となっている(平成2年)。観光客入込数で約253万人、消費額約141.2億円で、日帰りが約88%を占める。
ウ離島振興と行政対応
(ア)離島の位置
島蜘は、内海・本土近接型離島である高島、神集島の2島があり、2島の人口は1,113人で、全市の約1.4%を占める。
主力産業は水産業であるが、本土との利便性が比較的高いので、通勤就業も少なくない。全市に占める経済指標上のウエイトは低いが、歴史や観光・交流的な資質は本土と連関性が密で、特色あるものが多い。
(イ)行政対応
これまで、両島ともに離島振興法関連事業の推進を軸に市、県の行政施策が講じられている。
高島は宝当お休み処の整備や漁業活性化調査など、神集島においても、万葉句碑や遊歩道などの整備をはじめ、市・県共同の架橋推進のための検討などが実施されている。
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