ク入りすなわち「オフ・ハイヤー」が形を変えて、正月休暇、夏休み、ゴールデン・ウィークにまで拡大し、貸渡業者の経営を圧迫している。しかしながら、荷主の物流コスト削減要求は厳しいことから、業界としても、往復の荷主情報の開拓や空船情報の交換を通して船舶の稼働率を上げる方策をとり、船主、荷主ともどもコスト負担を軽減することが必要となっている。
輸送需要は波動性が大きく、ましてや船舶は輸送量が大きくないと規模の経済性が働かないため、季節変動や景気変動の波を直接被りやすいという短所がある。波動性からは逃れることの出来ない産業である。そこで、元請オペレーター〜一次オペレーター〜二次オペレーターといった重層構造が出来上がったのである。この重層構造は産業自体が持つどこ矛盾であり、これを克服するためには情報化や省力化によって、無駄の少ない質の高い輸送サービスを提供していくことがいつも求められていることを示している。荷動きの少ない時期は無駄のないサービスが非常に重要となろう。