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第4章

今後の検討課題

地方公共団体においては、近年の社会経済状況に的確に対応し、住民サービスの向上と新しいニーズヘの対応、さらに情報の共有を基盤とした円滑な住民と行政との関係の形成等を図ることが今後ますます求められてくると言える。そのために、地方公共団体は住民に様々な情報を、様々な方法や手段を用いてタイムリーに提供するとともに、必要な情報を住民から、時には全国・全世界から容易に収集することが重要になる。こうした状況において、現在、地方公共団体と住民、及び全国・全世界との間で情報交換を行う際に有効な方法・手段の第一候補と考えられているのがインターネットである。
今後、地方公共団体においては、住民との間での情報交換に様々な方法・手段を用いながらも、全庁的にインターネットを活用することができる環境の整備が重要になる。それと併せて、行政の内部においては、急速に進歩している情報通信技術の成果を可能な限り積極的に導入して行政内部の情報化を推進し、情報の有効活用が可能な環境を整備することが必要になる。
本章では、地方公共団体が全庁的なインターネット活用の環境整備を進める上で、今後、検討することが必要になる事項について整理した。

 

第1節 庁内の情報活用環境の整備

住民との密度の高い情報交換の機会を増やし、それをより一層進展させて円滑な関係を形成するとともに、必要な情報を住民のみならず様々な地域、機関などから入手することを容易にし、さらに入手した情報を既存の情報を併せて部署間において総合的、横断的に活用することによって業務の効率化、高度化を可能とするには、庁内の情報活用の環境整備が必要になる、しかも、入手した情報について、必要に応じて関係部署間で効率的かつ円滑に調整を図り、その結果を効率的に、しかもタイムリーに住民へ発進するためにも重要である。
以下に整備することが必要になる主な事項を整理した。
(1)情報の総合的、横断的な活用を図るための整備事項
?@パソコン等小型コンピュータの整備
全庁的なインターネットの活用に当たっては、電子メールを職員一人ひとりが随時専有できるようにすることが必要である。電子メールは本来個人単位で活用することは基本であり、これによって、個々の職員の業務処理能力や情報活用能力などの能力を活性化することができるようになる。
最近では、中央省庁や一部の地方公共団体で職員に一人一台のパソコン型小型コンピュータ(以下「パソコン」という)の環境を整備する動きが始まっている。行政情報のデジタル化、高度利用を図るとともに、電子メールを活用する上で必要と言える。パソコンは単体として活用するほか、通信ネットワークを介した

 

 

 

 

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