第3章
活用形態に応じた特徴と活用プロセス 本章では、地方公共団体がインターネットを活用して情報発信及びコミュニケーションを行う際の特徴を整理するとともに、活用におけるプロセス及び留意点についてまとめた。 第1節活用形態に応じた特徴
本節では、情報発信及びコミュニケーションのそれぞれの活用形態に応じた特徴をまとめた。 1−1情報発信手段として活用する際の特徴 (1)公開されている情報すべてが対象 インターネットは他のメディアにない様々な特性を有しているが、それゆえに特別な情報を用意して発信するというものではない。あくまでも、情報を住民に伝達するためのメディアの一つである。そのため、公開されている情報はすべてが発信の対象になると言える。 その際、発信に当たっては、次の点に留意する必要がある。 ・公開の了解されていない個人情報でないか ・著作権、使用権などの関係で利用ができないものでないか ・公序良俗に反する内容の情報でないか ただし、いきなり行政の全分野にわたって情報を発信するというのは無謀とも言えるから、ある程度分野を決めて段階的に取り組む方が得策であろう。 (2)情報発信する際の方法論が確立されてきている 情報発信の準備段階では、全体のコンセプトを決めたり、情報のHTML化などデータ制作に関する労力や費用の負担がかかる。しかし、一旦ホームページを公開してしまえば、その後のメンテナンスや情報の取り扱い方に関する運用ルールなどについては、ホームページ制作時に蓄積されたノウハウやルールを活用することが可能である。例えば、地域紹介のホームページを制作するケースを考えると、準備段階では、公開するホームページの全体の構成や目次を決め、素材を集め、データを作ること(ホームページに掲載する写真をデジタル化するなど)が必要になる。 しかし、ホームページが公開された後は、既に公開済みの画面デザインに基づいて修正をすれば画面のメンテナンスが行え、新規の画面制作についても現行のもを下敷きにして利用できる。公開されているホームページのコンセプトに基づいて制作すれば、新たにコンセプトを発案する必要はない。
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