第3節地方公共団体におけるインターネット活用の方向性
本節では、インターネットの特性を活かした活用の考え方をまとめるとともに、将来、インターネットが社会に深く定着した段階での活用の将来像を検討した。 3−1活用の考え方と活用形態 インターネットの様々な特性を考慮すると、次に示すようなインターネット活用の考え方と活用形態が浮かび上がる。 (1)インターネット活用が有効な情報発信 次に示すような視点からインターネット活用ができよう。 ?@業務の高度化 簡便な操作で情報をタイムリーに相手に伝達できるという特徴を考慮し、既存業務の中で高度化(業務効率化・生産性の向上など)を指向する分野の情報発信に活用することが有効。 →定型の情報を提供する業務、高頻度で情報を提供したい業務 など ?A費用対効果 インターネットの「ローコスト」という特徴を考慮し、他のメディアでは高い費用対効果が望めない分野における情報発信に活用することが有効。 →情報の享受者数が少ない情報、情報享受者が点在し、周知が困難な情報などの発信 ?B緊急性 最終的な情報発信、更新に至るまでにあまり時間を割くことのできない分野の情報発信に活用することが有効。 →災害発生時に提供すべき情報、高頻度に更新が必要な情報などの発信 [参考]地域的・時期的に緊急性の高い情報におけるインターネット活用の動向 平成8年の春から夏にかけて日本中で話題となった病原性大腸菌O-157の蔓延を防ぐための情報提供を、横浜市はインターネットを活用して実施した。同市は、医療機関には診断のポイント、外国人には英語、中国語でのO-157による食中毒の症状をホームページを通じて紹介した。 (参考:日本経済新聞平成8年7月27日) ?C広域性 行政界を超えて広く展開すると効果が期待できる情報発信、又は特定地域に限定すべき情報発信に活用することが有効。
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