第4節インターネットの特性
インターネットを活用する際は、インターネットの特性を理解しておくことが重要である。本節では、インターネットの主な特性を技術面と利用面の2つの視点から整理した。
4−1技術面から見たインターネットの特性
(1)画像データ等の大量のデータ通信にも対応可能
物理的な通信線路の伝送容量や、情報提供側サーバ、利用者側クライアント機の処理能力さえ確保できれば、画像通信等の大量のデータ通信が可能となる。このため、インターネットを介したテレビ会議やテレビ電話、動画の放送等の利用形態が実現可能となる。
(2)事実上の標準であるTCP/IPを採用
ネットワーク上で2つのコンピュータが通信する場合、事前に通信のためのプロトコル(通信手順)を決めておく必要がある。インターネットでは事実上の標準であるTCP/IPが基本的に採用されている。
TCP/IPは、多くのコンピュータプラットホームで実装されている。そのため、TCP/IPは同一あるいは異なるタイプのコンピュータ間及びソフトウェア間における接続性をサポートできる。
(3)様々な端末機による接続が可能
当初、インターネットへの接続はワークステーションレベルの高機能コンピュータによって行われ、主にUNIXべースであった。しかし、昨今のコンピュータ関連技術の進歩に伴いダウンサイジング化が進展し、パソコンを個人でも購入することが容易になり、現在では、多くの人がパソコンをインターネットのアクセス端末として利用している。これは、インターネットのプロトコル(通信手順)等の基本的な仕様が公開されているため、数多くのシステム開発業者がインターネット関連商品を開発し、現在では市販されている多くのパソコンでインターネットヘの接続が可能となっている。なお、一部のパソコンではインターネット接続用ソフトウェアを別途購入する必要がある。
また、家庭用ゲーム機、テレビ、携帯用情報端末等、パソコン以外の情報機器にインターネット接続機能を持たせた製品も販売され始めている。これらの製品は、パソコンを用いたアクセス環境での繁雑な操作の省略を実現させている。このように、様々な種類の端末機の中から、利用者が使いやすい物を選べる環境が整いつつある。ただし、サポートされるサービスは限られる。
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