(2)教育分野におけるインターネットの活用実験の展開 学校教育の中でインターネットを活用する動きが活発化している。 例えば、第15期中央教育審議会は、平成8年7月に発表した「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」と題した第一次答申の中で、「子供たちの発達段階を十分に考慮しながら、小・中・高等学校の各段階における系統的・体系的な情報教育を一層充実させていく必要がある」と指摘し、「近い将来、すべての学校がインターネットに接続すること」や、教育における情報化の推進のため、「コンピュータ等の情報機器やネットワーク環境の整備をはじめとしたマルチメディアに関する総合推進プログラムを策定すること」を提言している。 また、情報処理振興事業協会(IPA)と財団法人コンピュータ教育開発センター(CEC)では、通商産業省と文部省の協力の下で、日本全国の小中高等学校100校(実際には111校)をインターネットに接続し、さまざまな教育の可能性を追及する「100校プロジェクト」を平成7年6月から運営している。 [参考]100校プロジェクトの概要 (http://www.cec-jf.or.jp/CEC/100p.html) ◇目的 全国の小中高等学校100校に対してインターネットのフル接続環境を提供し、約2年間この環境を自由に利用してもらい、高度化したコンピュータ技術、ネットワーク技術を活かしながら、従来の枠組みを越えた教育・学習の可能性を実証することを目的とするプロジェクト。 ◇実施されているプロジェクト −全国発芽マップ 平成7年5月2日に参加校が全国各地で一斉にカボチャの種を蒔き、その発育の違いから気候や地形など教科書の枠を越えた学習をする小学校中心の企画。 −酸性雨調査プロジェクト 環境問題を身近でかつ全国的な問題として学習するために、全国規模で酸性雨調査を実施。 −メーリングリスト 情報交換として100校プロジェクト参加校の担当教師と事務局のメンバーで構成するメーリングリストを運用。 −ニュースグループ 生徒、児童の情報交換の場として、小学生向け、中学生向け、高校生向けそれぞれのニュースグループを運用。
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