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備考1.交流ティグ溶接では、電極棒先端も加熱され溶融する一通常、電極棒先端に溶融部を形成するとほぼ安定なアーク状態になる。各電極棒での最小電流値は、アークが安定し十分使用可能な溶融部となる条件である。

  2.同一径の電極棒では使用電流が大きいほど、同一電流条件では電極棒径が細く、また、全電流中の電極捧側が冷却される棒マイナスとなる電流分の割合(EN比率)が小さいほど、溶融部の形成は大きくなる。

  3.交流ティグ溶接では、電極棒先端に形成される溶融部が捷径程度と大きくなった場合、アークが分散状態となり溶込みがやや浅く、ビード幅も広くなりやすい。一方、侃程度に研磨した電極棒でテーパ部の2/3程度まで溶融する条件では、ビード幅に対し溶込みの深い溶接が可能となり、特にすみ肉溶接で良好なルートの溶融を得たい場合などに有効となる。

  4.作業前の電極捧の径や先端形状の決定は、表中の条件を参考に、目的に見合った溶接が可能な先端形状となるように、使用する電流でアークを発生させ溶融部の形成状態を確認したうえで行うとよい。なお、タングステン電極捧先端の消耗は、アークスタート時に発生することが多く、アーク発生時のシールドガスのシールド状態に注意する。

 

 

 

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