9.3.4 動力回路
補機用電動機には、配電盤のMCBからそれぞれに適した方式の始動器を経由して給電される。給電の方式としては次のものがあるが、その装置に最も適した方式を選択する。
なお、重要負荷への給電については、各規則に注意する必要がある。
(1)主配電盤と列盤の集合始動器盤から給電する。
(2)1台毎に1個のMCBにより給電する。
(3)同用途又はその付近の補機用として設けられた集合始動器盤から給電する。
(4)主配電盤から区電盤を経て給電する。
ケーブルサイズについては、電動機の入力電流に対応したものとするが、給電用MCBの定格電流の設定値との関係もあるので、第5章の5.5により決定する。
また、特殊な特性を有する場合、例えば始動電流の持続時間の長い補機の電圧降下や低速電動機の定格電流値などについても注意する必要がある。
非常停止の必要な補機類については、計画された電動機が確実に停止するように配線する。
9.3.5 制御回路
集合始動器盤が、配電盤の列盤である場合は、補機用電動機の機側にも発停用押ボタンスイッチを装備するので、姶動器からこれに配線する。また、自動運転されるものには、圧力スイッチ、フロートスイッチ、マグネットバルブなどがあるので、それぞれの装置をよく調査して漏れのないよう始動器から配線する。
遠隔制御、計装装置の中には、主機制御室の制御卓において、それぞれのシステムに応じて運転警報表示及び遠隔制御されるものがあるので、始動器からそれぞれ配線を必要とする。
これらの制御回路は、始動器内の変圧器により降圧されているので、配線は250Vケーブルとする。