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(2)発電機制御

1台の発電機のみを常用する船舶にあっては、通常発電機の切換操作を簡便化する目的で、自動同期投入装置のみ、2台を常用する船舶にあっては、自動同期投入装置に加えて自動負荷分担装置を装備するのが一般的である。しかし、電源の異常を検知の後、予備機を始動、可能な限り停電を避けて同期投入、負荷分担あるいは異常機の解列操作を自動で行うことに関する要求が増えてきており、最近では前者の船舶であっても、自動同期投入装置、自動負荷分担装置双方ともで採用される例が多い。

制御場所では、手動制御によって発電機関の始動、停止、遮断器の投入、引外しなどの操作ができるようにする必要もある。(機関の発停に関しては、ターボ発電機などは除外される)発電機用遮断器は、電力喪失の原因が短絡事故の場合、自動投入動作が2回以上行われないようにしなければならない。また、発竃機用遮断器は負荷側の事故で、不必要に引外されないよう、負荷側の遮断器との協調も考慮せねばならない。停電時から、電源復帰後は、重要な補機及びポンプは順序始動させる。この場合、発電機の乱調、遮断器の引外しなどが生じないようにする。

順序始動については、楠機の重要度(主機はプロペラが逆転し回転を続けるので、潤滑油ポンプなどは、最重要)で順列を作り、発電機の電圧降下を-20%から-25%程度を目標に適当な段数に分け、5秒毎にグループで再始動を行う。その他、発電機関係の自動化として、パワーマネージメント装置(発電機の運転台数最適制御、大形電動機の始動制御を行うもの)と、燃料油切換制御(A−C切換装置)などがある(これらは、規則上要求されるものではないが、オペレーションの簡易化を目的として多く採用されている。)。

 

 

 

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