船舶用発電機に使用されるベアリングの種類には、ボールベアリングとプレーンベアリング(スリーブベアリングとも呼ぶ)の二通りのものがある。
(a)ボールベアリング(玉軸受)
ボールベアリングには、グリースの注入交換が自由に行える構造の開放形と、グリースの注入、交換が不要である封入形とがある。小容量の発電機には、ほとんど封入形が使われている。(図2.6参照)
(b)プレーンベアリング(平軸受)
船舶用発電機に使われているプレーンベアリングとしては一般に強制給油方式とオイルリング給油方式とがあるが、ここでは多く使われているオイルリング給油方式について説明する。(図2.7参照)
軸受内面部はバビット合金など軸受材として適したもの、いわゆる軸受合金と呼ばれるものが使われ凸凹の少ない滑らかな面に仕上げられている。この軸受合金は、いわゆる裏金と呼ばれるもので覆われ、その内側に鋳込まれている。
この裏金は軸受合金と共に上下方向に二つ割りになっており、下半分はブラケット側軸受の場合には、ベアリングシールドの上に置かれ、上半分はベアリングケースで覆われセットビスなどによって固定されている。ベアリングケースの上部には油を注入する給油口が、下部には油を排出するための排油出口がある。油は軸受裏金の下方に当るベアリングシールドの一部に作られた油だめに、油面計で指示された量だけためられており、この油を上方にくみ上げ円滑な潤滑を行わせるために、オイルリングが使われる。油はリングと共に回転し軸受に給油を行ない、その一部分は摩擦面へ流れて潤滑作用をし、残りの油は摩擦熱を吸収して油だめに戻り冷却作用をする。軸受は発電機の形により異なるので限定はできないが一般制こ小容量の場合にボ