
5.3.2 通信処理部プログラム
今年度の試作プログラムの評価では、VDLサブネットワークの特徴のひとつであるサブネットワーク・コネクションのハンドオフに着目し、主に航空機側の処理を中心に手順とその実行方式についての比較解析を行った。本書では、航空機側からのパケット転送のケースのみをとりあげたが、ハンドオフの実行中は、機上局内のデータリンク層も仮想的に2局存在するように処理を行うため、パケット転送方向が地上→航空機の場合にも、評価条件は同等と考える。
今回の評価で設定した5種類のハンドオフ・モードの評価結果を表5.3.2に示す。
表5.3.2 コネクション・ハンドオフの評価結果

上記の結果から、パケットの連続性が失われるリセット状態が発生したハンドオフ・モードは、適切なコネクション移管方式ではないと考えられる。(コネクション・リセットが発生した場合、必ずパケットの喪失が起きるという訳ではないがコネクション型サブネットワーク層プロトコルとしてユーザ・データを保証することが不可能となる。)
このことから、新リンク側への転送には、モードBのハンドオフ・パターン、すなわち、旧リンク側でRF未伝送のものから新リンクに転送するという方式が、ハンドオフ処理には適していると考えられる。また、新リンク側への転送開始タイミングに関して、モードB1とモードB2を比較した場合、今回の評価結果か
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