
5.3 まとめ
5.3.1 高周波部及び変復調部
今年度までの試作成果品である、高周波部及び変復調部の評価結果について、前年度までの単体評価結果とICAOの基準との比較及び連接評価結果について以下の結論を得た。
(1)耐フェージング特性
1メッセージ8000ビットのデータに対するフェージングのシミュレーション結果では、850KT以下の航空機に対して、一92dBm以上の入力信号が有れば、100%の伝送率を達成する事ができた。
この信号レベルは、200NMにおける受信機入力レベルに相当するため、200NM覆域内での通信が可能であることを示している。
(2)誤り訂正評価
1メッセージ8000ビットに対する誤り訂正効果について、フレームの伝送成功率と誤り訂正の無い場合を比較し、誤り訂正が有効に機能していることが確認出来た。
(3)送信立ち上がり特性
昨年度の送信PA部の試作結果では、4シンボル以内の規格一杯の性能であったが、べースバンド信号の立ち上げ時間の改善により、最新のICAO規格である2シンボル以内の規定を満足することができた。
(4)送信スペクトラム特性
電力増幅部の歪み率改善により、隣接チャネルスペクトラムの規格を満足することが出来た。
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