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5.2.1 評価条件
この項では、それぞれの評価において共通的に適用したシナリオ及びシステム・パラメータについて記述する。評価は、この作動条件に対して4−2−4項で記述した5種類のハンドオフ・モードがどのように機能するのかを比較解析する形式で行った。
(1)共通シナリオ
ひとつの地上局とのサブネットワーク・コネクション確立後に、航空機側ユーザから10パケットに相当するデータを転送し、その地上局からの送達確認(データリンク及びサブネットワークの両層)を着信する前に航空機起動ハンドオフをシナリオ・コマンドから強制的に起動して、地上側から承認されるというシナリオを設定した。評価は、この後に選択されたハンドオフ・モードによる作動状況の差異について行われた。また、コネクション確立及びハンドオフ起動手順には、いずれも明確化手順を採用した。このシーケンス・ダイアグラムを図5.2.1に示す。
(2)システム・パラメータ
(a)媒体アクセス制御(MAC)パラメータ
機上局及び地上局ともに、すべてモード2デフォルト値を使用した。
(b)データリンク・サービス(DLS)パラメータ
機上局は、すべてモード2のデフォルト値を使用した。地上局は、次のもの以外はすべてモード2のデフォルト値を使用した。
・T2タイマ(確認前遅延):500ミリ秒〜5秒(これは、送達確認(RR)フレームの遅延や未着信またはチャネル・ビシー状態を模擬するための設定である。)
(c)VDL管理エンティティ(VME)パラメータ
機上局及び地上局ともに、すべてモード2デフォルト値を使用した。
(d)サブネットワーク層パラメータ
機上局及び地上局ともに、次のもの以外はすべてモード2デフォルト値を使用した。
・パケット・サイズ:256オクテット→128オクテット
また、評価のためにデータ・パケット応答タイマを新たに追加設計し、シナリオ・コマンドで0〜5秒に設定した。

 

 

 

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