
な決定までの3か月間の猶予期間に直接議員に反論することが認められている。 非公式の方法とは、バラの政策開発担当のスタッフが委員会に提案する前に、団体に対して補助金削減の可能性やその理由、議員へのアクセスの方法など、あらゆる情報を提供し、団体に対応してもらう方法である。補助金削減の可能性のある団体は、議員への直接の手紙、国会議員からバラの議員に働きかけてもらうといったロビーイング活動や、最新の活動報告をバラに提出するなどして、補助金削減の撤回を求める運動を行う。この方が団体としても時間的な余裕が長く、現実に機能する方法なので実際によく用いられている。1996年度は40団体程度が補助金カットの可能性があり、環境問題にかかわるある団体は、このロビーイングの結果、議員は補助金の継続を承認したため、補助金削減を免れた。このロビーイングが成功しなかったならば、12月には補助金のカットが正式に決定し、4月1目からの補助金が削減されるところだった。 以上のように、ボランタリー・セクターとバラの関係は、主として補助金の交付が重要であるが、その手続きや契約の方法、団体の活動が効率的であるかどうかのモニタリング、その方法・時期などについての指針がハンドブックとして規定されている。最近ではこのモニタリングの重要性が認識されてきており、イズリントンではモニタリング担当する尊任スタッフが6名置かれている。この下にモニタリングを兼任する15名程のスタッフが配置され、これらのスタッフは3か月に1度の割合でモニタリング活動に従事する。このモニタリング・スタッフは、ボランタリー・セクターに補助金を出しているすべての部局に配置されている。だたし、これらの手続きや基準は完全なものではなく、今後も検討を続けるべき課題として認識されているという。 4. おわりに
イギリスの保守党政権は1994年3月から「メイク・ア・ディファレンス」計画(Make aDifference initiative)を開始した。この計画は、社会全体におけるボランタリーなかかわりを総合的に進めることを意図しており、ボランタリー・セクター、企業セクター、政府セクターが協力して、地域での効果的なボランタリー活動を促進することが目的とされている。プロジェクト・チームを形成し、?@人々がボランティアに参加しとどまることを可能にし、それを促進すること、?Aボランティアのかかわりとボランティア活動のインパクトを最大化すること、?Bボランティア活動の組織と基盤を改善すること、?Cボランテ
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