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4・5 高性能振り子車両に適用する最高速度

高性能振り子車両を北線に導入する場合の最高速度について、主として下記の面から総合して検討し、時間短縮を算出する前提とした。

・北線の鉄道輸送の現状(第3章)

・高性能振り子車両の性能

・高性能振り子車両の導入に必要な対策(上記4・3及び4・4)

・日本で積み重ねられた狭軌線高速化の経験

・軌道の負担力に関し、日本で集約された情報

 

4・5・1 曲線の最高速度

(1)検討の内容

(a)曲線を振り子車両で走行した場合、車上の乗り心地は改善されて問題はないが、軌道には大きな横力が加わるため、特に次のことに配慮して検討した。

・曲線整備の実績と計画

・軌道の構造強度

・軌道整正レベル及び軌道保守の総合力

(b)前記の曲線及び軌道への対策の実施を前提とした。(4・3及び4・4)

(c)カントと走行速度

実カントの最大を現行と同じ90mmとした。また振り子車両の走行と軌道の諸状況に関して日本で得られている種々の情報から、北線の条件に適合するカント不足量を曲線半径別に想定した。これから、それぞれの曲線半径に応じた最高速度を検討した。

(2)曲線半径と最高速度

上記の検討により、高性能振り子車両の列車に適合する最高速度を(表4・5−1)のとおりとし、短縮時分の算出に供した。

 

 

 

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