
第8章まとめ
8.1 ケープタウン市の都市交通一般
ケープタウン市の都市交通はマイカー、バス、鉄道及び徒歩により成り立っている。道路はかなりよく発達・整備されていて駐車場も多く、市民の生活は主として道路と車によって支えられている。
道路交通の現状は世界の大都市に比べて良好な方であろう。しかしケープタウン市は良港と市内及び周辺に数多くの観光地を有していて、観光資源に恵まれており2004年のオリンピック誘致をてこに大規模な都市開発及び都市交通の整備を図ることを計画し実行している。
市は都市交通の将来を自動車のみに頼っていたのでは交通混雑と自動車の排気ガス公害に悩まされることになるであろうと考えており、公害の少ない軌道系の公共交通機関の導入を計画している。
具体的な箇所の都市交通の計画は各種交通機関の知識を十分持ったうえで現状を分析把握し都市開発計画等を含めて将来を見通した総合交通体系のマスタープランの一部として実施されねばならない。また交通体系の中にLRTを広く活用することは都市計画及び都市開発計画にも影響を与えることである。
都市公共交通機関は誰もが治安上安心して乗れる乗り物でなければならない。一部のMetroが治安上危ない乗り物であると認識されている現状は第一に改善されねばならない。そして新しく導入される公共交通機関は、まずなによりも安全な乗り物であることを市民に実績をもって認識されることが大切である。
市全体の交通体系の中で新たに導入しようとしている軌道系の公共交通機関のLRTに、車に対する優先権を与えるような政策も必要であろう。また駐車場の使用料金等LRTの利用率に関係の深い事柄についてLRTの利用を促すような政策を取ることも求められる。
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