日本財団 図書館


(7)競争相手国との競争条件の比較
(A)延払い、船価、品質等条件の比較
わが国はコートジボアール向け新造船の輸出実績がないので、これた条件の比較はできないが、当国の必要とする船舶は、一般の中小型貨物船や漁船であるから、品質や性能は言うまでもなく、船価や延払い条件についても、旧宗主国のフランスをはじめ、ドイツ、オランダ、イタリア、スペインなど欧州造船諸国の間に目立つような差異はないと思われる。
(B)輸出対策
現在、コートジボアールは莫大な対外債務を抱え、債務の伸びが輸出の伸びを遙に上回り、経済的危機に面しているので、活発な船舶需要を期待することはできない。
フランスをはじめ、欧州造船諸国は、コートジボアールの経済事情、国内事情などに精通しているので、積極的な輸出拡大を図るような動きは見られない。
(C)歴史的、経済的なつながり
1842年にフランスは、アイボリコースト沿岸地域の支配権を獲得したが、1882年に至るまでは、フランス領土として積極的かつ継続的に占領する動きはなかった。
1889年1月10日にアイボリコーストは、フランスの保護領を宣言し、1893年3月10日にフランスの植民地となり、次いで1904年にフランスの西アフリカ領となった。
1958年12月4日アイボリコーストは、フランス共同体内の自治共和国となり、1960年8月7日にフランスから完全に独立した共和国となった。
1986年1月1日以降、国名をフランス語で呼称し、コートジボアール(Coted’Iboire)が唯一の正確な国名として使用されている。
他の発展途上国と同様、コートジボアールも工業製品の殆どを輸入に依存している。
これを相手国別にみると、旧宗主国のフランスからの輸入が輸入総額の28.8%(1992年)を占め、圧倒的優位に立っている。
第2位は92年には原油輸入先のナイジェリア(20.2%)となっている。
次いで、オランダ、米国、イタリアの順となっているが、いずれも3.8%〜
 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION