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1992/93年度(93年6月30日に終わる会計年度)の国家予算は、約278億3,200万レオーネ(93年末現在1,000レオーネ=1.73米ドル)の赤字を記録した。
シェラ・レオーネの対外累積債務は、1992年12月末現在12億6,500万米ドル(このうち、公的債務総額6億8,000万ドル)に達している。
1990年におけるシェラ・レオーネの対外債務の元利支払額は、商品・サービス輸出総額の7.5%に相当する金額となった。
1985〜92年の期間における年間平均インフレ率は、73.8%に達したが、1993年における消費者物価の上昇率は、平均27.9%に過ぎなかった。
1990年初期における失業率は、労働力の約50%に達した。
シェラ・レオーネは、アフリカ開発銀行(ADB)の加盟国であり、また、ギニア共和国およびリベリア共和国との経済協力の促進を図るため、マノ河連合(MRU)の加盟国となっている。
1970年代における国際石油価格の急騰に起因する国内経済の悪化に対応するため、シェラ・レオーネ政府は1980年代の後半に、国際通貨基金(IMF)の勧告に基づき、経済調整計画を導入した。
しかし、政府の債務返済の連続的な延滞により、IMFが財政支援を撤廃したため、シェラ・レオーネの経済改革計画は、その後中止になった。
1991年には密輸出が原因で、適法の輸出収入、特にダイヤモンドの輸出による外貨収入が激減したため、政府は密輸出禁止法令に基づき、これら輸出商品の商取引きに制限を課した。
1991年以降、シェラ・レオーネ南部地方の主要経済地域における闘争によって、農業および鉱業部門が崩壊した結果、政府の歳出は大幅に増加した。
国際通貨基金(IMF)の後援により、1992年4月に導入された経済調整2ヵ年計画は、厳しい財政規制の導入、外国為替市場の開発、国有企業の民営化を含む構造改革の継続などを目的としたものである。
しかし、1993年にはシェラ・レオーネ南部地方における継続的な叛乱活動によ
 

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