(B)輸出対策
ナイジェリアは、海運の自立と船腹の増強、近代化に力を入れているので、競争相手諸国は、特殊船、専用船などに的を絞って、その売込み、PRに努力している。
(C)ナイジェリアとの歴史的、経済的なつながり
ナイジェリアは、15世紀にポルトガルの帆船が来航し奴隷貿易を始め、18世紀末には毎年10万におよぶ奴隷が積み出されたといわれる。
1807年に、英国は英国人が奴隷貿易に従事することを禁止し、これに代わるヤシ油など一般商品の交易に乗り出し、着々とナイジェリアにおける地盤を固め、1912年には南北ナイジェリアを一体化してナイジェリア植民地兼保護領とした。
1960年10月1日、ナイジェリアは、1世紀におよぶ英国の統治から離れ「ナイジェリア連邦共和国」として独立した。
現在、ナイジェリアはアフリカ大陸では1,2位を争うGNP大国であり、政治的には西側への依存が強いことから、西側先進工業国との経済的結びつきが強い。
とりわけ、旧宗主国たる英国および石油利権を持つ米国との経済関係は密接であるが、経済大国である日本との関係も深い。
わが国との経済関係は、主として貿易面における関係であり、それも、わが国からの輸出に基づくものであって、ナイジェリア側にとっては対日貿易インバランスの是正、わが国からは経済協力促進の必要性が指摘されるようになっている。
なお、アフリカ諸国のうちでは、ナイジェリアはわが国にとっては輸出入とも南ア共和国に次ぐ主要な貿易相手国である。わが国のナイジェリア向け輸出は、84年は前年比約22%減の4億4,500
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