ナイジェリア
(1)一般事情
ナイジェリア連邦共和国は、南はギニア湾に面し、西はダホメー、北はニジェール、東北はチャード、東はカメルーンと、それぞれ国境を接し、面積は923,768平方キロ(356,669平方マイル)で、わが国の約2倍半の大きさである。
83年現在の推定人口は約8,240万人で、このうち首都ラゴスが約120万人である。
言語は、英語が公用語であるが、北部の諸州では英語とともにハウサ語も公用語となっている。原住民の言語は、方言も含めて約150ないし250種類もあるといわれ、日常生活では、それぞれの種族語が使用されている。商業取引きには英語が広く一般に使用されている。
宗教は、全人口の約48%が回教徒、約35%がキリスト教徒、その他が土着宗教の信奉者である。
ナイジェリアは元来、農業国であったが、70年代に入ってから、本格的な産油国としてアフリカ随一の経済大国となった。
産業部門別に国内総生産(GDP)をみると、農林漁業、商業、建設業など相対的にはGDPへの寄与率の大きなものもあるが、実質的には石油産業がナイジェリア経済の基幹産業であり、同国経済のバロメーターとなっている。
GDPに占める農業(林・漁業を含む)のシェアは、60年代には66%を示していたが、その後、石油の生産量と価格の高騰によって、84年には20%へ低下している。しかし、農業部門は雇用面では全労働人口の約70%を占め、現在でも依然として重要産業であることに変りはない。
換金作物はココア、落花生、パームオイル、パーム核、綿、ゴムなどが主なものであり、国内消費作物としては米、きび、とうもろこし、カッサバなどがある。
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