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(7)競争相手国との競争条件の比較
 
(A)延払い、船価、品質等条件の比較
 
現在、リべリア船籍の下に稼働している多数の各種船舶をみると、わが国を筆頭に欧州主要造船国、米国、ソ連、韓国など、造船国といわれる国のすべてを網羅している。
従って、一部を除いて、技術的には同水準にある各競争相手国の建造であるので、品質に大きな差異はない。
船価は別として、延払い条件については各国とも同様である。
 
(B)輸出対策
 
各船主は、建造中の検査、引取り、アフターサービスなどの点を考慮して、先ず自国の造船所を相手に発注を決定するための契約条件の交渉を行うのが通常であるが、実際に運航する際の採算を考えると、船舶自体のよしあしが最大の関心事となる。
従って、競争相手諸国は船価、支払い条件等については勿論であるが、とくに経済的、技術的優秀船の提供を強調したPRに努力している。
 
(C)リベリアとの歴史的、経済的なつながり
 
リベリアは、1822年にアメリカ移民協会が送った解放奴隷が、現在のモンロビアの地域にアメリカ国人移民区をつくり、1847年7月26日に自由独立共和国と成った。
リべリア人を大別すると、米国から移住してきた解放奴隷の子孫と、独立以前からの原住民(約16部族)との2つのグループから成っている。独立後140年近くも経過しているが、他の多くのアフリカ新興国と同様に文盲率が
 

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