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しかし、1479年に両国間の協定(アラカスビア条約)が結ばれ、これらの群島に対するスペインの主権が認められた。
1902年に住民達の強い自治要求があったが、直ちに鎮圧された。以来、カナリー諸島はスペインの西半球の新大陸に対する交通上の重要な中継地としての役割りを果たしている。
カナリー諸島とわが国との関係は、漁業が中心であり、わが国の漁船のラス・パルマス港への入出港が頻繁であり、日本各社の駐在員も近年多数に増員されている。また、カナリー諸島は従来、軽工業製品を主としたわが国の輸出市場である。
 
(8)輸出実績
 
既に述べた通り、わが国からの船舶の輸出相手国はスペインとなるので、カナリー諸島としての実績はない。
 
(9)評価
 
スペインの一州であるカナリー諸島は自由港として、貿易中継地、漁業基地という役割を果しており、貨客船、漁船などを中心とする中小型船舶の需要は活発であるが、同地域の海運はスペイン海運業によって運営されており、また、本国のスペインが造船国であることから、海外発注される船舶は船価や納期の点で自国建造より有利と判断された場合に限られることとなる。従って、斯業としてもカナリー諸島への輸出実績はなく、また今後も期待できない。
 

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