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デンマーク造船業も、2次にわたる石油危機以来の長期不況の中で、幾つかの造船所は閉鎖し、規模の縮小を余儀なくされてきた。
しかし、他のEC造船諸国と比較すれば、国内需要の喚起などにより、かなり安定した仕事量を確保することに成功してきたといえる。
次の表が示すように、最近の新造船受注動向を見ても、1986年以降コンスタントに年間20万G/T以上、1990年は約134万G/T,1993年は約81万G/Tの受注を継続しており、常に60万G/Tを超える手持ち工事量(約2年分の仕事量に相当)を確保している。
この結果、デンマークの造船業は生産面においても技術面においても、比較的健全な体制を維持しており、現在では西欧建造諸国の中でも最も競争力があると評価されている。
経営的にみても、最近の船価水準であれば、デンマークと他の西欧造船諸国との間に、日欧ほどの決定的な価格差はなく、助成なしでなんとか対応できると思われるが、他国が政府助成を続ければ価格競争を強いられることになろう。
最近におけるデンマーク造船所の新規受注状況は、次の通りである。
 
 
なお、船種別新規受注状況(93年1月〜12月)をみると、次の通りである。
 
 

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