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小に努力している。
一方、海産物が外貨獲得に重要なことから、漁船の近代化と再編成、漁港施設の整備、流通機構の改善など、漁業部門の質的向上を図っているが、漁業の拡大、積極的な開発計画は、現在のところ実施されていない。
 
(6) 船舶の輸入ルート
(A) ライセンス発給機関
一般に、スペインの輸入は自由に行なうことができる。ただし、特定品目(カラーテレビ、トラクター、爆薬、カーペット、ミシン、プラスチック、種子油、金など)の輸入は、原産国を問わず、経済大蔵省(Ministry of Economy and Finance)対外貿易局の輸入許可を必要とする。
また、一部品目の特定地域からの輸入についても承認が必要である。ただし、EC(欧州共同体)諸国、EFTA(欧州自由貿易連合)諸国、地中海およびACP(アフリカ・カリブ海・太平洋)諸国、GATT(関税貿易一般協定)加盟諸国、国家貿易諸国の別により扱いに区別がある。
輸入申請は、経済大蔵省、または同地方事務所に所定の様式に従って提出し、輸入ライセンスは同省貿易局長が発給する。
(B) 輸入に対する機構、その他輸入上の問題点
スぺインは、EC加盟に伴い新しい輸入制度を施行しているが、その概要は次の通りである。
(1) 輸入の取扱いは、次の4地域区分に応じて定められる。
地域A:EC諸国
地域B:EFTA諸国、地中海諸国、ACP諸国、EC諸国の海外領土
地域C:地域A、B、Dのいずれにも属さない諸国(日本、米国など)
地域D:国家貿易諸国
(2) 輸入は、1.自由化輸入、2.許可輸入の2つに大別される。
前者は更に監視品目と非監視品目に分けられ、その具体的内容は(1)の地域ご
 
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