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(3)港湾事情
イタリアにおける主な貿易港は、地中海沿岸のジェノア港をはじめとして、ラ・スペチア、ナポリ、アドリア海北端のベニス、トリエステ、シチリア島のオーグスタなどの諸港である。
そのほか、中近東・アドリア海沿岸諸国との取引き港としてアンコナ、バリ、ラベンナなどの各港、サルジニア島の石炭輸送にカグリアリ港などがある。
最近におけるイタリア諸港による海上輸送貨物の取扱量は、次の通りである。

港湾貨物取扱量の推移





揚荷の量が積荷に比べ極端に大きいのは、揚荷の65%を占める石油関係(主として原油)をはじめ各種原料・燃料の輸入量が多いためであり、イタリアの海外資源への依存度の高いことを示している。積荷量の増加は、石油製品、機械類、鉄鋼製品など加工製品の輸出増によるものである。
主要港湾の設備その他の概要は、次の通りである。
1.ジェノア港
ジェノア(90年人口約71万人)は、古くから地中海貿易の中心地として栄え、現在もイタリア北部工業地帯の外港として重要な位置を占めており、マルセイユ(フランス)、バルセロナ(スペイン)と共に地中海沿岸の最も重要な貿易港であ
 
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