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重要な国であるが、マルク高の影響で大きく左右される。従来、旧西独の輸出の特色として、西欧への依存度が極めて高く、米国依存あるいは米ドル依存の相対的低さがいわれており、この傾向は現在でも変化はみられない。
旧西独の輸入の特徴は、(1)かつては、輸入相手国1位の座を占めていたオランダが、旧西独の主要輸入品である天然ガスの価格下落により、その地位をフランスに明け渡したこと、(2)60年代から輸入総額の10%台をほぼ維持していた米国のシェアが90年には6.7%(370憶マルク)に低下したこと。しかし、米国製品はドル安により、価格競争力が強くなっているため、今後の推移が注目されている。(3)旧西独の主要輸入相手国の上位25位以内に、韓国(90年22位)、台湾(同25位)が参入したこと、(4)スペイン、ポルトガルの新規EC加盟国からの輸入も急増したことなどが挙げられる。
ドイツ連邦は、90年3月10日に旧東独が旧西独に加入する形で統一を達成したが、欧州統合の中核をなすのは欧州共同体(EC)であるとの観点から特にフランスとの連携を強化しつつ、EC12カ国の経済・政治統合を積極的に推進しており、またECの欧州自由貿易連合(EFTA7カ国)、東欧諸国への開放、及びECを通した東欧諸国への支援を活発に推進している。
 
(2)船舶事情
 
(A)保有状況
1991年末現在におけるドイツの保有船腹量は、100G/T以上の鋼造船が1,522隻、合計5,971,254G/T(7,323,603DWT)であり、これを船種別に大別すると次の通りである。
 

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