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反面、ドイツ統一で内需が拡大したこと、設備稼働率が上昇したことなどから、周辺諸国からの輸入が伸びた。
この結果、90年の旧西独の輸出は6,428億マルク(前年比0.3%増)にとどまったのに対し、輸入は5,506億マルク(同8.7%増)となり、貿易収支の黒字は前年の1,347憶マルクから90年は922億マルクヘと、425億マルクの大幅減となった。
一方、旧東独の90年の貿易額は、産業全体が混乱状況にあったことから、大幅に減少し、輸出は381億マルク(前年比7.4%減)、輸入は229億マルク(同44.5%減)とほぼ半減した。
統一ドイツの貿易黒字減少傾向は、91年に入り更に著しく現れた。同年4月の貿易収支は13億9,400万マルクの赤字に転落した。これは、内需拡大による輸入急増と、相手国の景気後退による輸出の伸び悩み、ないしは減少が主な原因である。
ドイツの主要輸出品目は、自動車、機械製作機、化学製品、電機工学製品などである。主要輸出先はフランス、イタリア、英国、オランダ、ベルギー、米国の順位で上位を占め、対EC輸出が輸出総額の54%(91年)を占めている。
主要輸入品目は、化学製品、電機工学製品、自動車、機械製作機、農林水産品などである。主要輸入先はフランス、オランダ、イタリア、ベルギー、英国、米国、日本の順位で上位を占め、対EC輸入は輸入総額の52%(91年)を占めている。
 

旧西独の主要相手国別輸出

 

 

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