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社あり消防艇、曳船、フェリー、漁船などの小型船舶を建造している。更に、50m未満の小型船舶(主に15m〜45m級)を建造している主な造船所が約10社ある。
従って、91年末現在、5,000G/T以上の大型船の建造可能な造船所はAlsthom社の造船部門のAtlantique造船所、中型船の建造はAteliers & Chantiers du Havre社の2社に限定されることになった。
1970年代には、10隻近くのLNG船がSaint−Nazaireのドック(Atlantique造船所)で進水した。1985年以来、世界最大級の旅客船“Sovereign of the Seas’1(73,192G/T,45,000DWT,87年建造)を合めて、7隻の大型旅客船がAtlantique造船所で建造された。
最近では、91年2月にAtlantique造船所は、マレーシア石油会社(Petronos)向けLNG船5隻の建造契約に調印した。これらの船舶は完工・引渡し後、日本および台湾向けの液化ガス輸送に従事することとなっている。
また、91年2月には、フランス海軍が2隻のフロレアル型監視用フリゲート艇の建造をSaint−NazaireのAtlantique造船所に発注した。
これと、既に建造中の同型船4隻を含め6隻のシリーズ船は、すべてAtlantique造船所が受注したことになる。このフリゲート艦の引渡し時期は、一定の期間を置いて93年央まで行われる予定である。
これらの受注は、政府の援助によるところが大きいが、企業の関係者の話によると公的助成は、BrusselのEC委員会によって定められた助成限度の20%より「遥かに少額」とのことである。
Atlantique造船所は、例えぼコソテナ船のような一般的な船舶の建造分野から徐々に撤退し、高度技術を要し高付加価値のある船舶の分野での専門造船所として世界の厳しい競争に対処できるとしている。
最近におけるフラソス造船所の新規受注状況は、次の通りである。
 
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