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電力源別生産量

 

 
工業部門の労働人口は468.4万人(88年)で、全労働人口の21.7%を占め、また、この部門の対GDP寄与率は約22%に達している。
フランスの工業は、主として次の5地域に集中している。
(1)Nord−Pas−de−Calais地域(石炭、鉄鋼、繊維を中心に発展)、(2)パリを中心とする首都圏、(3)ロレーヌ、アルザスなどの東部地域(石炭、鉄鋼が中心であったが、現在は産業が多様化)、(4)ローヌ河上流のリヨン、サンテチェンヌ近辺、(5)ボルドーとツールーズを中心とする南西地域。
また、近年ではマルセイユ、ルアーブル、ダンケルクなど主要港湾の周辺で、大規模な工業開発が推進されている。
フランスの工業は、過去10数年間に合理化、合併、再編成、外資導入などの過程を経て発展してきた。特に、伝統的な工業は、EC域内での競争や国際市場での競合からして、合理化や集中合併の促進が必要とされた。この結果、大企業は他のEC諸諸国に比べて遜色がないほど合理化され、中規模企業でも生産技術や設備が近代化されている。
フランスの伝統的な重要産業のひとつである繊維工業の世界市場に占めるシェアは6.2%(88年)で、イタリア、ドイツ(旧西独)、日本に次いで第4位である。鉄鋼業の世界市場に占めるシェアは約10%(88年)で、日本、ドイツ(旧西独)に次いで第3位である。生産量は、銑鉄1,479万トン、粗鋼1,912万トン、圧延鋼製品1,743万トンで、主に北部地域で生産されている。
 
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