貨が不足した場合には、商業銀行は国立銀行から不足分を購入することができる。
90年4月1日以降、国立銀行は例外的な外貨取引きのみを行うことになった。即ち、国立銀行が保証している支払い、政府がクレジット供与しているケース、振替ルーブルによる貿易の場合などで、上記(5)の業務カテゴリーがこれに該当する。
為替レートについては、ハンガリーの為替レートは、91年9月に従来の商業レートと旅行者レートの2本立てが1本化されて以来、商業レートだけの為替相場となっている。
対ドル・レートは漸次小幅の切り下げを実施してきており、91年11月に5.8%、更に92年11月に8.3%の切り下げを実施している。
これは、ハンガリーが輸出の維持を重視しているためで、対外債務返済を確実に実施することを対外的に約束しているからである。
ハンガリーにおいて、フォリント通貨の対外交換性は部分的に実現しているが、未だ全面的ににはおこなわれていない。これは、市場経済化政策が成功し、ハンガリー経済の安定的発展に確信が持てる時期に実現するものと期待されている。
輸入上の問題点としては、わが国とハンガリーとの貿易は、わが国の一方的な出超が続いており、出超幅が増大傾向にある。
従って、今後この貿易のアンバランスが問題化していくことが懸念される。
(C)輸入資金の調達
状況ハンガリーでは輸入の場合、ライセンスの申請書を産業・貿易省に提出して、同