製造業部門では、食料、飲料およびタバコの生産が最も重要な品目であり、全生産高の約24%(90年)を占めている。
特にエンジニヤリングとエレクトロニックス工業分野の生産(90年は前年比11%増)は、化学肥料工業および冶金工業の生産と同様に著しく増加した。
第2次世界大戦後、工業化が急速に進められ、鉄鍋、機械、化学、電気など新しい工業分野が相次いで創設された。
その結果、工業は国内では最大の産業部門に発展した。
工業部門の基幹は、機械・金属加工、電子機器および食品工業で、この3部門のみで90年の工業総生産の約53%を占めた。以下、化学、繊維、電力、燃料、建材などと続くが、寛子工業分野の急成長が目立っている。
しかし、旧ソ連を中心とするコメコン体制が大きく変化し、旧ソ連その他コメコン諸国との従来の協力的・簑助的な貿易が商業べ一スに変わり、国際水準からみて割高な価格で買い付けられたブルガリア工業製品は、市場維持が困難となっている。世界市場におけるブルガリアの国際競争力向上が期待されている。