金属は国内需要を満たし輸出余力もある。
石炭の埋蔵量は45億トン程度と推定されているが、その90%以上は亜炭である。
石油および天然ガスの産出は極めて僅かなため、燃料は旧ソ連からの輸入に大きく依存している。
石炭の生産は近年不振であり、また旧ソ連の石炭生産も不調のため旧ソ連からの輸入増も期待できず、従って、米国、カナダなどの西側から渥青炭、無煙炭などを輸入している。
ブルガリアにおける工場燃料エネルギーは、従来の石炭・電力から天然ガスにシフトされ、殆ど全量を旧ソ連に依存し、その輸入量は89年には5.7億立方mに達していた。
石油は、旧ソ連から輸入して、その一部を西側に再輸出し、対外債務返済のための外貨獲得源としていたが、旧ソ連からの輸入量は減少している。89年の対ソ輸入量は1,264万トンで、ブルガリア国内の需要を満たせないため、不足分をイラク、イランなどから輸入していた。