一ストリアの対日輸出は大幅に増加し、一方、わが国からの対オーストリア輸出も順調に伸びた。
1970年代に至って、両国間の貿易は飛躍的に増大し、わが国の対オーストリア輸出入総額は、70年の4,000万ドルから80年は5億7,000万ドルと、この10年間に14倍も拡大し、更に89年には18億4,800万ドル、92年には25億3,600万ドル(輸出17億9,000万ドル、輸入7億4,600万ドル)に急増している。
両国間の貿易バランスは、恒常的に日本側の出超であり、貿易インバランスは年ごとに拡大を続けていたが、89年には若干の縮小をみせた後、90年、91年と再び増大した。
しかし、対日貿易赤字の絶対額が比較的小さいこともあって、従来これを問題とすることはなかったが、近年になって日本企業の進出を要請し、あるいは自動車などの輸入に対してはオーストリア産品の買い付け比率の引き上げなど、貿易不均衡是正の要求を強めてきている。
日本の主要輸出品目は、乗用自動車、ディーゼル・トラック、オートバイ、VTR、テレビ用カメラ、事務用機器、化学品などであり、輸入はスキー、スキー靴、ゴム製タイヤ(新品)、敷物類、アルミの中間生産品、メガネ枠、登山靴、玩具、スポーツ用品、荷役機械用部品、鉄道車両、化学品などが主なものである。