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(D)船腹拡充計画

オーストリア経済は、ドイツをはじめとする欧州諸国の政治・経済情勢に著しく左右される。

オーストリアは工業国として先進国の一員であり、また農業も発達しているので、水運による産品の輸送や人の往来も比較的盛んではあるが、中規模経済国のため産業分野、国内市場にも限りがあり、このため貿易への依存度が極めて高い。

従来、オーストリアは内陸水路を利用した中継貿易貨物の輸送が活発であり、船腹の増強、老朽船の近代化、輸送方式の改善・能率化などが予想されるが、未だ具体的な船腹増強拡充計画などは発表されていない。



(3)港湾事情



オーストリアは、国土の大部分が山岳で囲まれた内陸国で、直接外洋に接していないので海港はない。

また、船舶による貨客輸送は、国内の河川、運河、湖水などを利用した水運によって行われているので、一般の貿易港にみられるような規模の港湾施設はない。

貨客を取扱う河港は、ビエンナ(91年人口約153万人)をはじめ、リンツ(同20万人)、ザルツブルク(同14万人)、インスブルック(同12万人)、グラーツ(同23万人)、クラゲンブルト(同9万人)、ブレゲンツ(同3万人)などの主要都市にあるが、これらはいずれも旅客の乗降や貨物取扱いの設備を完備した船舶発着場である。



(4)造船事情



オーストリアの主要造船所の設備その他の概要は、次の通りである。

1.0sterrichische Schiffewerften A.G.。Linz−Komeuburg(OSWAG)

(所在地)Hafenstmsse 61, P.O.Box 45,A−4010 Linz,Austria

Komeuburg Shipyard

(所在地)Am Hafen 6,A−2100 Komeuburg





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