中国は、17世紀後半から清国の統治下にあったが、1840年のアヘン戦争に敗れて植民地化していた。
1911年の革命により、孫文を臨時大統領とする中華民国が成立した。
他方、1917年のロシア革命、1919年の文化運動など、革命気運のなかで、1921年にも毛沢東などの中国共産党が誕生した。
その後、全面的な内戦状態が続き、共産党の人民解放軍の勝利となり、指導者の蒋介石は本土を捨てて台湾へ逃れた。
1949年にも毛沢東を主席とする中華人民共和国が宣言された。
1966年にプロレタリア文化大革命が始まった。1975年1月の全国人民代表大会で、中国は社会主義国家としての体制が確立された。
1978年からは近代化路線に進むが、1988年に経済混乱などから保守派が台頭、1989年6月に天安門事件が発生し、党書記長が交替し、保守傾向が強まったが、対外開放政策は継続し、1992年以降は緩やかな改革路線化・社会主義市場経済方向へ進んでいる。
また、最近では旧ソ連との関係も好転し、全面的平和外交路線を歩んでいる。わが国とは、1972年9月の国交回復以釆、相互の経済関係は緊密化し、74年には日中貿易協定が調印され、両国間貿易の安定化が図られた。
国交正常化が実現した1972年の日中貿易は11億ドルに過ぎなかったが、貿易協定締結の1974年には33億ドル、1987年には156億ドル、1992年は290億と、貿易額は輸出入とも拡大基調の下に順調に推移している。
1992年の日中貿易は、日本の輸出119億ドル、輸入170億ドル、往復では289億ドルと、過去最高を記録している。日本の対中貿易収支は50億400万ドル