中国の造船業は、首都北京にある中国船舶工業総公司(China State Shipbuil-ding Corporation
、“CSSC”)が中国造船業全体の統括を行い、各地方に置かれた各支局(公司)がそれぞれの地域の造船所を管理するという組織となっている。
また、各地には中央直轄の研究所があり、船舶設計や造船関連の技術開発を担当している。
営業分野では、輸出船の営業を担当する中国船舶工業貿易公司(CSTC)があり、世界各地に営業拠点を設置して、積極的な営業活動が展開されており、受注量も着実な増加を示している。
CSSC傘下に27造船所、65の関連工場、37の研究所があり、独立採算制が導入されている。CSSC全体の従業員数は約25万人で、そのうち直接生産に従事する技術工は約14万人である。
また、資材調達面では、CSSC傘下に舶用機器関連工場が多数あり、例えば主機は海外からのライセンス供与に墓づき上海などで生産されており、各種舶用機器は国産化できる体制にある。
しかし、中国国内における鋼材不足のため、輸出船用の鋼材は主に日本、韓国などから輸入している。
92年10月現在、中国には3,000DWT以上の船舶の建造・修理設備をもつ68造船所がある。建造用船台は1,176基で、このうち37基は5,000DWT以上の船舶(最大15