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ロシア

(1)一般事情

ロシア連邦(Russian Federation)は、旧ソ連総面積の約76% (1,707.5万平方キロ、日本の約45倍、米国の約2倍)を占め、北部沿岸は北極海に面し、北西部はノルウェー、フィンランド、エストニア、およびラトビアと、西部は、リトアニア、ベラルーシおよびウクライナと、それぞれ国境を接している。
 欧州では、ロシアの南部は黒海、ジョージア、アゼルバイジャン、カスピ海、カザフスタンなどと境を接している。
 極東地域およびシベリアでは、南部は中国、モンゴルおよび北朝鮮と国境を接し、東部は、日本海、オホーツク海および太平洋に面している。
 人口は91年1月現在1億4,850万人、首都モスクワは約900万人である。
 1991年12月、ロシア、ウクライナ、ベラルーシのスラブ3国による独立国家共同体(CIS)創設協定の締結とその批准、上記3国を含む11共和国の首脳によるCIS創設協定批准書の署名を得て、旧ソ連邦は消滅し、旧ソ連邦は法的にはロシア共和国によって継承された。
 旧ソ連邦の計画経済体制の崩壊と、ロシア連邦による市場経済体制への移行の困難に伴う経済混乱、ロシア連邦内に居住する100以上の少数民族の民族主義の高揚などにより、政治的、経済的に不安定な状況にある。
 経済関係では、世銀の推定によると、1991年におけるロシアの国民総生産(GNP)は、1989年〜91年の価格で算定すると、4,795億4,600万米ドルであり、国民1人当たり3,220米ドルに相当する。
 1992年におけるGNPは、ロシアの公式統計によると、実質で13兆1,000億ルーブルであり、同年におけるGNP実質20% の減少を示している。(92年12月末現在の為替レート:1,000ルーブル=2.472ルーブル)
 農業部門(林業、漁業を含む)は、1990年にGNPの19.9%を占め、同年における労働人口の約13.1%が、この部門に従事している。
 主要農業生産は、穀物、ポテト、甜菜、畜産物などである。年間生産高は1986

 

 

 

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