資本の自由化を推進し、証券取引市場をパラグアイに開設した。
また、赤字公共企業の民営化に積極的であり、既に国営航空会社を民営化し、引き続き鉄道、河川輸送、鉄鉱、電力、通信など各分野の民営化と外国投資の誘致に積極的な姿勢を示している。
1995年1月に発足した南米共同市場・メルコスール(パラグアイ、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイの南米4ヵ国から成る地域経済統合体)の一員となり、近隣南米諸国との経済関係の緊密化を推進するとともに、政治面においてもこれら諸国との関係強化を図っている。
世界銀行(世銀)の推定によると、1992年におけるパラグアイの国民総生産(GNP)は、1990〜92年の平均価格をベースにして算定すると、60億3,800万米ドルであり、国民1人当り1,340米ドルに相当する。
1985〜92年の期間に国民1人当りのGNPは、年平均実質で0.1%の割合で増加したものと推定される。この期間に人口増加率は、年平均2.9%と高くなっている。
パラグアイの国内総生産(GDP)は、1980〜91年の期間に年平均実質で2.7%増、92年は1.7%増、93年は約3.7%の増加となっている。
農業部門(農・牧・林・漁業を含む)は、1991年にGDPの26.6%を占め、1992年には労働人口の約45.7%が、この部門に従事している。
主要換金作物は、綿花(1992年には全輸出収入の20.0%)および大豆(同13,3%)であり、その他の重要作物としては、砂糖きび、とうもろこし、カサバ、小麦などがある。
木材および木材製品は、1992年には全輸出収入の5.1%を占めている。
家畜、特に年および豚の飼育には重要であり、食肉は1992年には輸出総額の4.5%を占めた。
1981〜92年の期間に農業部門のGDPは、年平均3.6%の割合で増加している。