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パラグアイ

(1)一般事情

 パラグアイ共和国は、南米の中央部に位置し、北はボリビア、東はブラジル、西南はアルゼンチンに囲まれた平原内陸国である。
 国の中央部をパラグアイ川が南北に流れ、西側は乾燥した大平原(グラン・チャコ)であり、東側は国土の40%を占め、ブラジル高原から続く森林の多い丘陵地帯である。
 気候は亜熱帯性気候で、1月の平均最高気温は34.3℃(93.7°F)、7月の平均最低気温は14.0℃(51.0°F)である。首都アスンシオンの1月の平均気温は30℃(81°F)、7月の平均気温は17.8℃(64°F)、年間降水量は1,316mmである。
 国土面積は406,752平方m(日本の1.1倍)、人口は約478万人(1994年央)、首都アスンシオンが約61万人である。人口密度は1平方kmに付き約10.2人で、人口の大部分は東部地方に密集している。
 首都アスンシオンは、パラグアイ唯一の商工業都市であり、パラグアイ川に臨み、海洋(大西洋)への出口となっている。
 民族は、人口の約97%が原住民のグアラニー族とスペイン人との混血人で占めており、残る3%は原住民、欧州系移住民、東洋系移住民などである。
 言語は、スペイン語およびグアラニー語が公用語である。原住民の言語であるグアラニー語は広範に使用されており、大半の住民がスペイン語のほかにグアラニー語を解する。
 信教の自由は憲法で保障されており、国民の約90%はローマ・カトリック教の信奉者である。
 パラグアイは、1521年にスペインの探検家によって発見されるまでは、土着のグアラニー族の支配下にあった。
 グアラニー族は、農業を営む温和な土着民で、スペインの探検家達とは早くから友好的な関係にあった。
 スペインの探検家達は、定住の必要に迫られ、1537年に現在のアスンシオン市

 

 

 

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