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 1980年代にはフォークランド紛争や累積債務問題などの政治的経済的混乱により、わが国との関係は、やや停滞気味となったが、1989年のネムネ政権発足後は、アルゼンチンの政治経済情勢が急速に好転したことに加え、アジア太平洋地域の経済成長を背景にアルゼンチンにおいても日本に対する関心が高まっていることもあって、両国間関係の緊密化が深まっており、人物交流も活発化している。
 わが国との貿易関係では、1993年のアルゼンチンの対日輸出は4億9,000万ドル、輸入は7億2,000万ドルであり、アルゼンチン側の入超幅は前年の1億9,500万ドルから2億2,200万ドルヘと増大している。

 アルゼンチンは、農産品をはじめとして一次産品に恵まれ、わが国は貿易を通じて相互補完関係を形成している。
 わが国の対アルゼンチン輸出の主力は、重化学工業品であり、特に機械機器、電機機械、自動車が圧倒的に伸びている。一方、アルゼンチンからの輸入は飼料用の高梁、とうもろこし、大豆の油粕、魚粉、その他食料品では馬肉、魚介類(えび、いか)などであり、日本はアルゼンチンにとって最大の穀物輸出相手国となっている。

 

 

 

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