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びを記録したが、89年の伸び率は僅か0.5%に過ぎなかった。

 農業部門(林・漁業を含む)のGDPへの寄与率は17.2%(89年実績)を占め、労働人口の約31.1%がこの部門に従事しており、最大の労働人口を抱えている部門である。

 農業は、山岳部では山間の盆地や斜面を利用した零細かつ伝統的な農業が一般的であるが、沿岸部ではバナナ、カカオ、コーヒーなどの輸出向け換金作物のブランデーション経営が主流である。

 エクアドルの農業は、収入が一般に低水準で、生産技術・機械は遅れており、インフラも未整備で、灌概の必要な地域も多い。

 国内には農業に適した地域は比較的多いと見られているが、現在、農業に約160万ヘクタール、牧畜に約440万ヘクタールが利用されているに過ぎない。

 また、農業生産の比重が輸出向け作物に偏っているため、高い人口の伸びに対して国内供給に追いつかず、輸入農産物への依存も大きくなっている。

 主要穀物は、米、とうもろこし、小麦、大麦などであり、米、とうもろこしは自給可能であるが、小麦はその需要の大部分、大麦は約33%が輸入で賄われている。

 

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