る基幹産業となっている。
従って、石油部門の動向が、この国の経済に強い影響を与えることから石油産業の開発を強力に推進しているが、漁業に対する振興策はあまり重視されていない。
それ故、漁船保有量も過去10年にわたって殆ど変化なく推移しており、具体的に漁業の振興を図るような開発計画は見られない。
(6)船舶の輸入ルート
(A)ライセンス発給機関
トリニダードトバゴにおける輸入には、政府機関による国営貿易、一般包括許可制、個別許可制の種別があり、これらの管理は貿易問題の所管省である産業企業観堆省(Ministry of Industry Enterprise and Tourism)が行なっている。
個別許可品目に対する輸入ライセンスは、所管省(産業企業観光省)が発給機関である。
(B)輸入に対する機構、その他輸入上の問題点
トリニダードトバゴの貿易政策は、国内製造業の保護、歳入の増大、英連邦諸国からの輸入品を優先的に扱うことなどを3大方針としている。
この政策は、その方針に従って、国内に代替品のあるものに対して、高率の輸入関税を課し、英連邦からの輸入に対しては、一般税率よりも約10%低い特恵関税を課している。
また、関税以外の輸入規制としてライセンス制を実施している。
輸入制度には、輸入禁止、国営貿易、個別許可制、一般包括許可制などがあるが、輸入禁止品目は一部のアルコール飲料、コーヒー豆、カカオ豆、セメント、化粧品、完成品自動車、安全保障上および保健上の理由から、武器、弾薬、麻薬などである。
国営貿易品目は、ガイアナ、スリナムなどから輸入する米および油脂である。
個別輸入許可品目は、主として共産圏諸国からの輸入に対して適用されるが、
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