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 わが国との関係では、1888年にわが国はメキシコと修好通商条約を締結し、1891年にはメキシコは日本に公使館を、日本はメキシコに領事館(1897年に公使館に昇格)をそれぞれ設置した。同領事館は、日本が中南米に設置した最初の在外公館である。第2次大戦後は、メキシコは1952年に対日平和条約を英国に次いで2番目に批准し、両国間の国交が正常化された。
 なお、日本人のメキシコ移住はラテン・アメリカでは最も古く、1897年に日本人34名の移住者がチアパス州に入植したことに始まる。しかし、1936年以降は激減しており、在留日系人数は現在約1万名と推定される。
 貿易関係では、1989年の日本の対メキシコ輸出は19億800万ドル(前年比7.6%増)、輸入は17億3,000万ドル(前年比8.8%増)となり、この結果、両国間の貿易は、7年振りに日本側の出超となった88年に続き、89年も出超であった。

 

 商品別にみると、日本からの輸出は重機械および自動車部品など生産財が殆とを占めている一方、メキシコからの輸入は、輸入の大宗を占める原油を除くと、綿花、エピ、塩、銀地金などの粗原材料、食料品などが大半を占めているが、近年は製品輸入の伸びが著しく、89年の化学、機械製品などの輸入は前年比20.7%増となった。

 

 

 

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