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  (C)需要状況

 メキシコ政府は、漁業については国民の栄養水準の向上、輸出産業としての重要性などの観点から、水産資源の効率的利用、漁船漁具の近代化、漁港・流通施設の整備・拡充など、漁業の振興発展に力を入れている。この結果、89年には漁業生産(養殖を含む)は前年比9.0%増の172万トンに達した。
 メキシコの水産資源の豊富さからみて、この傾向は今後とも続くことが十分に予想される。
 また、現在稼働中のメキシコ漁船は、船令20年を超えた老朽船が多数あり、その代替建造を必要とされている。これらの船型は、150G/T型、250G/T型、300G/T型、5COG/T型、700G/T型、1,100G/T型、1,300G/T型、1,500G/T型と多様であるが、今後とも相当の建造需要が期待できるものと考えられる。

(6)船舶の輸入ルート

  (A)ライセンス発給機関

 メキシコは、輸入承認および輸入許可制度を廃止し、関税制度を採用する計画の進展に伴って、商工業振興省(Secretariat of State for Commerce & Industr−ial Development)発行の輸入承認証を必要とする品目は、メキシコの一般輸入関税率表に記載されている約8,460品目のうち僅か330品目程度に過ぎない。
 メキシコは、原則として消費財輸入を制限するため、その大部分を要許可品目に指定しているが、資本財に対しては従来概ね自由輸入を認めている。
 但し、資本財であっても既に国産品が出来て、その生産量が国内需要を満たし得る場合は、要許可品目に指定される。
 要許可品目の輸入が認められる場合は、商工業振興省が輸入ライセンスを発給する。
 ライセンスの申請先は商工業振興省であり、同省は申請受付後15日労働日以内に発給の可否を決定する。

 

 

 

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