Veracruz(AUVER)である。同社は最近建造設備を拡大した結果、最大8万DWT型船の建造能力をもっている。
民間企業の主な造船所としては25社があり、このほかに家内工業的な小規模の16造船所があるが。これらは主として漁業の建造や修理を専業としている。
現在、メキシコには大型タンカーの建造能力をもつ造船会社があるが、そのいずれもがスペイン造船会社との合弁企業で小会社である。
スペインと提携しても、優秀な技術者が不足し、大型船の進水に3,4年も要している。600トン級の漁船やマグロ船でさえ、多大の努力を必要とし、竣工が遅延するケースが多い。
メキシコの造船業は、造船に不可欠な機械生産、専門技術、下部構造といった点で未だ遅れている。
船舶修繕業についても、修繕コスト、技術能力、品質、部品供給、納期などの点で国際競争力が不十分である。このため、メキシコの外航船の多くは、外国造船所で修理を行っているのが現状である。
メキシコ主要造船所の主な設備は、次の通りである。