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(D)船腹拡充計画

 石油輸出が減少傾向にあるため、タンカーは現在の船腹量で自国船積取比率40%を維持するのに十分とされている。また、船令も15年未満のものが殆どであるため、代替需要も直ちには望めない。
 一般貨物船については、自国船積取比率は現状で10%前後といわれており、需要としてはかなりあるものと推定されるが、現在、政府としての船腹拡充計画は発表されていない。また、政情不安の状況下では、新造計画を期待することは困難と思われる。

(3)港湾事情

 地中海南岸に沿って長い海岸線に恵まれたリビアは、経済開発10ヵ年計画の一環して、港湾施設の整備拡充、新港の建設などを合む港湾開発プロジェクトを引き続き実施中である。これにより、トリポリとベソガジの両港の船混みは以前に比べ考しく改善されるに至った。
 トリポリ港とベソガジ港は、リビアの代表的貿易港である。石油積出港としては、エス・シデル、マルサ・エル・ブレガ、ラス・ラヌフ、マルサ・エル・ハリガ、ザイア、ズエチナなどの諸港がある。
 マルサ・ブレガ港は、口径30インチの原油輸送パイプラインによって、内陸のゼテソ油田と直結している。
 マルサ・エル・ハリガ港は、パイプラインによって、内陸のサリル油田と接続しいる。
 ズエチナ港は、別のパイプラインを経由して、サリル油田と接続している。
 トリポリ港の船混みを緩和するため、リビアの輸出入貨物の一部は隣国チュニジアのスファクス港およびガベス港を経由して輸送されている。
 リビア港湾における国際海上輸送貨物の取扱量は、次の通りである。

 

 

 

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